胃酸分泌量を整える姿勢と身体調整法

日本人が健康な身体を構築するためには、「胃酸分泌をきちんとできる身体作り」を行うことが大切です。そのためには、食べ方を変えること以外に、「胃酸」が出るように身体作りを行う必要があります。

そして、胃酸の分泌機能を高めるには、様々な手法があるのがわかります。「胃酸に関係する筋肉を活動させる」「ゆるめる」「姿勢」を意識する。このような、食事とは別のことを行うことで、胃の機能活性を実現できます。ぜひ、実践ください。

胃の機能を高める3つの要素

まず、胃袋自体の調子は以下の三つによって、決定されます。

・ホルモンのバランス

・胃袋自体の動き

・胃袋内の酸度

上記に挙げた3つの要素が悪くなると、胃の働きが弱くなります。または、胃壁周辺に炎症や異常が起こりはじめ、消化や栄養素の吸収に障害が起き始めます。

ホルモンのバランスとは、自律神経の乱れを指します。自律神経とは、心拍数、内臓器官の働きなどをコントロールする神経であり、働きが乱れることで、不安感や不調が発生し、興奮する際に働く交感神経と安静時に働く副交感神経の二つで構成されており、交感神経が過剰に働くと胃酸分泌量が低下し、反対に副交感神経が働くと、胃酸分泌量が向上します。

胃袋自体の動きとは、胃の上下運動のしやすさを表します。胃袋は上下に動く「蠕動運動(ぜんどううんどう)」をしており、胃袋の下にある横隔膜(おうかくまく)の動きが大きく関係しています。横隔膜を上下動が弱くなれば、胃が蠕動運動しずらくなり、反対に横隔膜の上下動が強くなれば、胃も上下に動きやすくなります。

最後に、胃の酸度は普段摂取している食事によって大きく影響します。普段食べている食事が、消化不良の食べ物を食すると、胃酸が出たとしても胃袋内に残ります。すると、胃の内部の酸性度が胃酸によって高いまま保持されるため、中和(ちゅうわ:酸性度を調整する)しようとします。そのさいに、ヘリコバクターピロリ菌などが繁殖し、塩基性の物質が発生し、胃酸の酸度が弱くなります。

かといって、胃酸の酸性度が弱すぎてもだめです。胃酸の酸性度が弱くなると、胃液によって食物を分解できず、必要な栄養素を消化吸収できません。胃酸は、「強すぎず、弱すぎず」のバランスを食事や日々の生活でコントロールする必要があるのです。

例えば、栄養学の知識で、「ビタミンCは抗酸化作用により、ストレスなどによって生じる酸化物質を除去する」役割があるとされています。具体的には、再度胃袋にビタミンCが流れて胃内で発生する酸化物質に対抗するように働くきます。まず、胃腸を介して、ビタミンCが腸から体内の血管に流れていきます。その中で、ビタミンCが胃に供給されていくのです。もし、胃酸の酸性度が低下すると、消化吸収がうまくなされず、必要な栄養素を胃袋に供給できなくなる危険があります。

このように、胃の機能を高めるには「自律神経を整え、ホルモンのバランスを整える」「横隔膜の上下動を良くし、胃の蠕動運動を高める」「胃の酸性度を調節する」の3つを意識する必要があります。以下に、この3つの機能を高めるために実践したいことについて解説していきます。

副交感神経・胃に関係する神経を指圧する

自律神経の働きと胃酸分泌に関係する神経を指圧するには、「首の後ろ」「胃に関係する神経」に注目して指圧するようにしましょう。

首の後ろの神経を指圧する

首の後ろの神経を指圧してください。

胃に関係する神経の指圧

胃に関係する神経は「胸椎5番目」に存在します。この部分を指圧し、ゆるめるようにしてください。場所としては、個人差はありますが、みぞおち部を触り、背中側に回したあたりが「胃につながる神経」が存在していると思っていいです。積極的に指圧するようにしてください。

姿勢を変えれば、胃酸分泌向上につなげることができる

次に、「胃袋周辺の筋肉の動き」を変えることで、胃の動きを高めるように工夫してください。そのためには、姿勢を変える必要があり、頭部の位置をできるだけ高く位置にとるように意識します。

胃袋の上下運動(ぜんどううんどう)の役割にかかわる筋肉として、「横隔膜」があります。横隔膜も同様に蠕動運動を行い、体内に酸素を取り込む呼吸運動にかかわります。横隔膜が下がると空気が体内に入り、反対に上がると空気が放出されます。横隔膜が上下に動くことで、体内に酸素を取り込むことができ、呼吸運動が行われます。

しかし、横隔膜は普段の姿勢で「頭部」の位置がずれると、動きが悪くなることがわかっています。頭部が前方に出て、頸椎が前に湾曲すると、横隔膜が動きにくくなります。頭の位置が前方に動いたとします。すると、胸郭の位置が下がるため、横隔膜が上から圧迫されます。この姿勢で呼吸をしても横隔膜が上下動せず、呼吸動作が浅くなります。

そして、この姿勢の崩れが胃の運動にも影響されます。頭部が前に出た姿勢になると、胸郭の位置が下がって横隔膜と胃の蠕動運動がしずらくなるのです。これによって、

近年、大きな疾患がないにも関わらず、胃に痛みが出るFD(機能性ディスペシア)と呼ばれる症状が流行っています。症状の原因となる疾患が特にないにも関わらず、慢性的にみぞおちや腹部に痛みが出るのです。機能性ディスペシアは、胃の動きの低下やホルモンのバランスの崩れなどが関係しているといわれ、それらは「姿勢」と関連しています。

普段の姿勢が悪くなると、横隔膜の動きが悪くなります。それによって、胃酸分泌の低下、消化不良、FDといった障害につながってしまうため、普段の姿勢もきちんと整え、変えるようにしてください。

横隔膜の動きをよくする姿勢矯正法

それでは、現在姿勢が悪い人が意識的に姿勢を変えるために必要なことについて解説します。

首を伸ばして両肩を落とす

当健康所が推奨している「頸の後ろを伸ばし、両肩を落とす」姿勢を意識してみてください。少し、両足を開いて、お尻をきゅっと締めると背筋が伸び、首の後ろが伸ばしやすいです。立っているとき、座っているときは、できるだけ首の後ろを意識的に伸ばし、胸郭が下に下がらないように工夫します。

 

自分で横隔膜を意識的に動かしてみる

また、横隔膜の筋肉を意識的に動かすことも、胃の動きをよくするのに有効です。ヨガの世界では、横隔膜付近を動かす呼吸法として「マウリ」があります。

まず、どちらかの脚の膝を床につけて、もう一方の脚を前に伸ばします。次、軽く上半身を前傾させて息を吸います。そして、息を数秒間とめて、おなかをへこませてみましょう。イメージとして、自分で横隔膜を上下に挙げるようにします。

このように、横隔膜を自分で上げる体操を続けることで、胃酸がきちんと出る身体を作り上げます。スポーツでは、バスケやランニングといった種目がジャンプ運動を行います。ジャンプ運動は横隔膜を上下に動かし、胃の運動を活性化させます。ただ、普段の生活でそのような運動を行わない場合、意識的に自分たちで取り入れるようにしましょう。

胃酸の酸度が低下しない食事法を実践する

最後に、胃酸の酸度が低下しないように、日々の食事で胃酸の働きを助ける食事を心がけましょう。そこで、日本食の中には、胃酸分泌を助ける様々な食材があるので、日々の生活に取り入れるようにしてください。

梅干しを取り入れる

梅干しは適度な酸性を持ち、胃酸分泌の働きを助けます。胃の痛みには、胃酸の酸度が弱くなり、消化不良になって起こるものがあり、そのときに梅干しを摂取すると胃の痛みが和らぐともいわれます。

胃酸の酸度を弱らせるものとしてわかっているのが「ヘリコバクターピロリ菌」です。ピロリ菌は胃袋内にアルカリ性の物質である「アンモニア」を発生させます。ストレスにさらされているとき、胃の中にあるピロリ菌の量が増えると慢性的な胃炎につながり、胃痛やFDの発症につながってしまいます。

そこで、胃酸の酸度を強めるものとして梅干しを取り入れます。梅干しに含まれる含まれる成分として「クエン酸」があり、クエン酸は唾液、胃液の分泌を促進させる働きがあります。さらに、梅干しの中には「シガレシロール」と呼ばれる物質が含まれており、ピロリ菌の働きを止める効果があると近畿大学の研究結果よりわかっています。

(参考サイトhttp://www.umekounou.com/study/index.htmlより引用)

さらに、梅干しの中には、「カルシウム、リン、鉄、ビタミン」などの生体の働きに重要な微量物質も含まれています。

納豆は胃の粘膜を守る

次に、胃の粘膜形成を助ける食べ物を取り入れるようにします。「納豆」に含まれる「ムチン」は、

 

そのほかに、胃の粘膜形成を補助する食べ物として、ブロッコリー、ほうれん草などがあります。

みそ汁は胃酸分泌を助ける

朝はしっかりと食べてください。

次に、胃酸の分泌をきちんと行うために、「朝、しっかり食べる」ことを意識してください。

①胃酸の成分となる食べ物を摂る

みそ汁は、胃酸の成分が多量に含まれる

塩分、

 

③胃袋の粘膜を守る

ほうれん草、ぶろっこりー、キャベツは胃壁を守る

納豆は

 

・肝臓の働きの低下は、肝臓自体ではなく、胃袋に関係する

・サプリメントの効果は「胃」で決まる

・動脈硬化は胃酸に関係する

・活性酸素の除去能力は「胃」にも強くかかわる

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