「小指の締め」を活用することで、全てのスポーツ技術を向上させる

「小指の締め」を活用することで、すべてのスポーツ技術を向上させる

スポーツの動作を向上させるためには、「指の使い方」を学ぶのが重要です。5本の指の働きを理解し、スポーツ動作との関係を知ると、スポーツの技術を確実に伸ばせます。

弓道の世界では、弓の握る際の握り方を説明した「手の内」の概念があります。この概念を他のスポーツに取り入れるだけで、今以上に運動動作を改善できます。

小指を締めると、腕の動きと姿勢が変わる

まず、指の中でも、「小指を締める」とあらゆるスポーツの場面で役立ちます。道具を握るとき、体を動かすときに、小指を締めるように意識しましょう。 これによって、スポーツの技術を向上させることにつながります。

【ジョギング】小指を締めると姿勢がぶれにくくなる

普段、走っているときに、意識的に小指を締めるようにしてください。小指を握ると、手の甲の面が平らではなく、丸くなり、拳全体が卵を握ったかのように形に整えられます。

この状態でジョギングを続けます。すると、普通に走るときに比べて、肩関節が動きにくくなり、ジョギング中のフォームのずれを防ぐことができます。

【ボクシング】パンチの威力・リーチが上がる

通常のパンチで「小指」の意識を少し入れるだけで、リーチを伸ばすことができます。 最初に、何も意識しないで腕を伸ばします。そして、拳を自然と伸ばせるところまで伸ばします。この位置を覚えましょう。

次に、小指を意識しながら腕を動かしてください。すると、最初に比べて拳を前に伸ばせることがわかります。あるいは、パンチ動作を行うときも同様です。何も意識しないでパンチを行うよりも、小指を意識してパンチを行ったほうが、リーチが数センチ長くなります。もし、リーチを長くしたいと考えている方がいれば、小指の意識を変えるだけで、長さが変わります。

【野球】腕のひねりなしであらゆる変化球を投げることができる

野球の世界では、変化球を投げる際に「小指を締める意識」を持つと、「腕・手首の無駄なひねり動作」抑えられます。これによって、変化球を投げる際に、ありがちな「肘の痛み」を抑えることができます。

例えば、「カーブ」「フォーク」を投げる際は、以下のように意識をすることで、手首や肘にかかる負担を少なくして、投げることができます。

カーブ:小指を締めて、手首を外側に曲げる →空手チョップのように手首の外側を出すようにする →最後に少しだけ中指をかくよう    に力を入れるとカーブの回転がかかる

フォーク:人差し指と中指を開けて、小指をしっかりと締める→リリースの瞬間に指先で切るように動かすが、小指の締めを忘れない→これにより、手首が必要以上に曲がらず、腕の裏側や胴体にかけての筋肉がリリースに働くので、腕の負担が軽減される

このように、変化球で投げる動作に「小指を締める意識」を持つと、腕や肘に負担なく投げることができます。

【筋トレ】:体幹トレーニングに小指を締める

体幹トレーニングの中には、腹部を鍛えるのに「クランチ」、体の側面を鍛えるのに「フロントブリッジ」などの体幹トレーニングなどがあります。そして、体幹トレーニングはどのポーズも静止して行います。 そこで、静止している最中に小指も締めるようにしてください。小指を締めることで、普通にポーズするときに比べて背中周り、腰部の筋肉が働き、トレーニング効果が高まります。 小指を締めるだけで、何もしないときに比べて、活用できる筋肉の量を増やすことができます。結果として、トレーニング効果が高まります。

小指を締めると、腕・背中の裏側の筋肉を強く活用できる

このように、小指を締めることが、あらゆるスポーツで活用できる理由として、小指を締めると腕の裏側、背中側の筋肉が張り、体幹部の筋肉を活用できるからです。
例えば、その場で小指を握ってください。すると、腕の小指側の筋肉が働きます。この筋肉を以下、「下筋」と称します(正確に言うと、力が入っている少し腕を曲げるようにしてください。すると、腕の裏側、脇下といった筋肉も張ることがわかっています。このように、下筋を締めると、下筋以外に腕の裏から脇にかけてのラインの筋肉をスムーズに働かせるようになります。

これらの筋肉を働かせると、腕を振ったり動かしたりする際に同時に脇下・背中周りの筋肉も動くのです。

すると、次のような効果が出ます。

小指を締める →腕の裏側・脇下の筋肉が張る →肩関節部や胸鎖関節のぶれが軽減されるため、スポーツ中のフォームが崩れにくくなる →同じ時間で腕・体幹部と、複数の筋肉が働くため、筋力・パワーが向上する

このような体の反応が起こるため、「小指を締める」ことで、スポーツ技術向上につながるのです。

 

人差し指と親指は力を入れてはいけない 

その反対に、人差し指と親指を握ると、腕の人差し指側の筋肉が働きます。この筋肉を「上筋」と称します。(正確に言うと、力が入っている筋肉は「腕橈骨筋」といいますが長いので省略します)。

この筋肉に力を入れやすくなると、腕の表から肩にかけてのラインの筋肉が動きます。その結果、腕自体の筋肉に余計な力みがかかります。

現在、さまざまなスポーツを体験したり、指導したりしてわかったことは「肩の上部の筋肉を力ませると、スポーツ技術が低下する」のがわかりました。ランニング・野球・サッカー・ボクシングなど、様々なスポーツで肩が上がってよいことは何一つないのです。

人差し指と親指が力むと、腕・肩の筋肉が緊張します。すると、腕を動かすスポーツ動作で力みが増えてしまいます。すると、心臓周りの筋肉が力み、余計な心拍数の増加や腕を動かす動作の正確性の低下につながります。そのため、人差し指と親指は力ませたくないのです。

あらゆるスポーツで「腕に力みが入っている」「体全体に力が入る」と思った場合、人差し指と親指の力みを抜いてください。物を握るときはもちろんのこと、普段から人差し指、親指には力を入れないようにしてください。もし、どうしても力が入ってしまうのであれば、を指圧して、皮膚や筋肉をほぐすのも一つの手です。 これを毎日続けていくことで、普段無意識に入っている体の力みを取り去ることにつながり、結果として、スポーツ技術は向上していきます。

以上より、小指を締めることで、腕の裏側・背中側の筋肉が張り、「上半身がぶれにくくなる」「体幹部の筋肉を活用でき、パワーが強くなる」ことがわかります。人差し指と親指を握ることで、「腕と肩が力む」「スポーツ中に無駄な力みが出てしまう」ことがわかります。このことを理解して、自身のスポーツに活かすようにしてください。

弓道健康法セミナー開催