普段の生活の際、「肩がだるい・痛い」と思うことがありますよね。パソコン作業をしている最中に肩がだるくなってしまい、集中力が低下してしまったり、気分が悪くなってしまったりして、日常生活に支障をきたします。
このような場合、肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、肩こり解消につなげられます。ただ、大部分の人は、自分の肩甲骨が今現在柔らかいのか?またそれをほぐす手法を知ってしている人は少ないです。
実際に、肩こりを解消するために、マッサージに行ったり、肩周りの筋肉をストレッチしたりする人がいます。これらの行為も間違っているわけではありませんが、非常に効率が悪いです。そのためか、せっかく整体師やマッサージ屋にいったとしても、肩の痛みが治っていない人が多いです。つまり、ただ肩周りの筋肉をほぐせばよいと考えて、肩こりを治そうとしているのです。
しかし、これだけでは不十分であり、再度肩こりに悩まされてしまいます。スポーツをするときと同様に、身体を正しく使わなければ、けがに追い込まれます。
仕事、スポーツを頑張れば頑張るほど、身体に毒を差すこととイコールです。もし、肩甲骨周りの筋肉のストレッチの仕方がわからず、やみくもに肩周りを動かしているだけでは、ストレスが積み重なると、肩こりが起こってしまいます。
そこでこのページでは、肩甲骨周りをほぐすための正しい方法をわかりやすく紹介します。同じように実践していただければ、肩の痛みの改善につながります。
肩こり改善法5つの手順 ①肩甲骨の動きが悪くなると、肩こりが発生する *ここの記事を読んでいます (http://rk-bd39.com/ken/katakori/kata-2.html) ②肩の筋肉を効率よくほぐす神経指圧法 (http://rk-bd39.com/ken/katakori/kata-3.html) ③肩凝り改善に絶対実践したい「脇下の筋肉」の凝り解消法 (http://rk-bd39.com/ken/katakori/kata-4.html) ④ 肩こりから起こる「腕のしびれ」「冷え性」「四十肩」「首凝り」の対策法 (http://rk-bd39.com/ken/katakori/kata-5.html) ⑤ 日々の生活で肩の負担を9割軽減させる7つの習慣 (http://rk-bd39.com/ken/katakori/kata-6.html) |
肩甲骨の動きが悪くなると、肩こりになる
「肩の痛み」は肩甲骨の可動域(動き)が低下することで、起こります。肩甲骨は現代社会で最も動きにくくなる骨であり、また肩の痛みにつながるのもわかっています。
肩甲骨の役割として「腕を動かす」ことが挙げられます。腕を高く上げたり、腕にかかる衝撃を吸収したりするのは、肩甲骨の働きによるものです。スポーツの世界では、肩甲骨の動きを高めると、運動パフォーマンス向上につながると説明しており、医学・健康の分野で重要な骨とされています。
肩甲骨の動きとして、「内旋(ないせん)」「外旋(がいせん)」「挙上(きょじょう)」「下制(かせい)」「内転(ないてん)」「外転(がいてん)」6つあります。この6つの動きのどれかが低下をすると、肩甲骨周りの筋肉が凝っているとわかります。
そして、肩甲骨周りの筋肉は「肩周りの筋肉を使わない」「姿勢が悪い」といった要因で凝り固まっていきます。肩甲骨の筋肉が硬くなると、肩の血流が低下し、老廃物や痛み物質が滞留します。その結果、肩が痛くなります。
昔、仕事や生活で腕を動かす習慣が多かったために、肩こりを抱える危険は少なかったです。「高いところにあるものを腕を高く上げて取る」「体を動かす際に腕を振る」「重いものを持ち上げる」など、腕を使う仕事が多かったです。しかし、機械や道具が普及し、生活の中で腕を使う機会が減ってきました。
さらに、近年はPCが普及しだすと、腕ではなく「手」をよく使います。つまり、肩甲骨を動かす機会が少なくなりました。さらに、PC作業をする姿勢は、画面を見ようとして頭が前方に出ます。すると、4,5kgの重さある頭部を支えるために首の後ろ、肩回りの筋肉が硬くなります。
肩甲骨の動きは肩の痛み解消に必須です。
肩甲骨の動きが悪いか確かめる方法
では、現段階であなたの肩甲骨の動きが悪いか確認してみましょう。
・自分の手で肩が触れるか
・後ろで左右の手を組めるか
・後ろで合掌のポーズができるか
・自分の手で肩甲骨を触れるか?
以下に、詳細を記します。
①自分の手で左右の肩が触れるか確認する
立った状態で、自分の手で左右の肩が触れるか確かめましょう。例えば、右腕を上に上げて曲げます。そして、右肩、左肩を触れるかを確かめます。
②両手を触れるか確かめる
後ろで両手で組めるか確認します。右手を上、左手を下から背中側に回し、後ろで握手できるか確かめます。
③後ろで合掌できるか確認する
両手を後ろに回して、手のひらが合わせられるか確認します。
④肩甲骨が触れるか確認する
右手を後ろに回して右の肩甲骨を、左手を後ろに回して左の肩甲骨を自分で触れるか確かめます。
いかがでしたでしょうか?おそらく肩こり持ちの方は、①~④のうち、どれか動きが悪い部分があると思います。これら4つの動きができるようになると、肩甲骨周りの筋肉が凝りがないといえます。
もし、4つの動きができれば、肩周りの筋肉の血流がよく、痛みを発症しにくくなります。逆に、4つの動きができないものがあった場合、体操やストレッチなどを行い、肩甲骨周りの筋肉の凝りを取り去るようにしましょう。
自彊術で肩甲骨周辺の筋肉の凝りを取り去ろう
現在、ラジオ体操が多くの人に取り入れられているのと同じような体操が日本にもありました。それが、「自彊術(じきょうじゅつ)」です。自彊術は、1916年に治療家であった中井房五郎によって発案された体操であり、31種類の体の動かし方があります。
戦後になって普及が途絶えていましたが、今では科学的に分析され、その有用性が認められるようになりました。現在では、健康体操として、取り入れているところもあります。
31種類の体操の共通する内容は、「はずみ」や「反動」を利用することです。決められた動きを実践することで、関節を動かしやすくする、骨盤の歪みを正す、血液の循環を良くすることを目的とします。
肩こりの原因のとして、「肩回りの筋肉の血流低下」「肩関節のゆがみの増大による神経の圧迫」などが挙げられます。こうした原因を解消するために、自彊術の体操法を取り入れることは有効です。
今回は、自彊術の31種類の体操の中で、特に肩周りにある筋肉の血流促進ができる体操法を紹介します。
肩こりに効く自彊術の体操例
以下に、自彊術の31種類の体操から、肩凝りに効く体操法を解説します。どの内容も肩凝りに悩まされている方は効果的なため、必ず実践するようにしてください。
注意)
・全ての動作は、正座で行います
・必ず呼吸に合わせて動作を行います
・10~20回程度を目安に行います
①両腕を前で組んで手を肩に置きます。その形で息を吸いながら肩を上げ、息を吐いて肩を下げます。
②左右の手を肋骨の下部に突っ込んで、「肋骨を支える」ようにします。この状態から、息を吸って肋骨を上げ、息を吐いて肋骨を下げます。
③右手の場合、右肘を左肩に寄せて、左手で右ひじをつかみます。次に、息を吐いて右ひじを左肩に寄せるようにします。その反動で息を吸ってもとに戻すようにします。左右の手を反対にして同様のことを行います。
④左右の腕を後ろに回します。次に、左右の手を合わせて、後頭部に合わせます。次に、息を吐いて左右の肘を前に寄せるように動かします。その反動で息を吸いながら左右の肘を開くようにします。
⑤左右の腕を後ろに回ります。次に、お互いの手を組んで、ピンと腕を伸ばし、少しだけ体から拳を遠ざけるようにします。次に、息を吐いて、息を吐きながら両こぶしを斜め上に動かし、両肩を上に上げるように動かします。その反動で息を吸いながら両こぶしが元の位置に戻るように動かします。
肩甲骨には6つの動かし方(上下に動かす、内と外側に動かす、下部が開く、締まる)があります。これら6つの動かし方は上半身の姿勢に関わる重要な動きです。上記に述べた5つの体操は肩甲骨の6つの動きが含まれており、行ってみると肩甲骨周りの筋肉がほぐれることがわかります。終わった後に体が温まることがわかります。
これらの運動により、肩甲骨周りの筋肉を動かしてみましょう。それによって、血流低下を起こしていた部位が改善されます。続けていくことによって、肩回りの筋肉がほぐれ、不調や痛みから開放することができます。普段の生活や仕事中でもできるため、積極的に行うようにしましょう。
さらに、肩甲骨周りの筋肉をほぐすためには、肩甲骨周りの筋肉をほぐす方法を学ぶのが大切です。次の記事「肩甲骨を効率よくほぐす神経指圧法」を実践し、筋肉をほぐすようにしてください。