腰痛にかかってしまうのは、過度に筋肉が緊張し、血流が低下してしまうからです。そこで、普段の生活で腰周りの筋肉をゆるめたり、ほぐしたりするのが大切です。
ただ、マッサージや鍼灸師によって、治しても、結局再発したらまた行かなければいけませんよね。さらにいうと、そのように、治療機関に頼っていては、いつまでも腰の痛みから解放されないのも想像できます。腰痛を永遠に解放するためには、患者それぞれがセルフケアを学び、実践する必要があります。
そこで、どのような方も、確実に、かつ効率よく筋肉をほぐす方法として「神経指圧法」があります。神経指圧とは、当健康所が推奨している、誰もが手軽にできる指圧法です。この方法を使うと、短時間で背筋をほぐすことができます。
さらに覚えて、実践できるようになると、はじめは「少し痛い」ですが、だんだんその痛みに慣れて来て、「気持ち良くなって」きます。マッサージやストレッチを行うと気持ちよくなるように、神経指圧を行うと、気持ちよく筋肉をほぐされます。是非、みんな「神経指圧法」を学び、凝り固まった背筋をほぐし、ゆるめてください。
神経指圧法とは
神経指圧法とは、その名前の通り、神経を直接指圧する方法です。人体には、脳から背骨、背骨から手足にかけて神経が張り巡らされています。そして、筋肉、内臓とつながりを持ち、脳からの情報や信号を伝達する役割を持っています。
現代、ストレスや疲労の積み重ね、偏った栄養などが原因で、人は身体の各部に凝りを持っています。その凝りとは、「神経のつまり」から起こっています。ストレスが積み重なると、神経繊維にも凝りが生じ、筋肉に栄養が行かなくなります。その結果として、筋肉に凝りが生じます。
この神経のつまりを取り去ることで本質的に筋肉の凝りを取り去ることができます。実際に、当健康所で腰痛を抱えている方は、「神経」を直接手技で指圧することで痛みが和らいでいます。さらに、自宅で一人でできる手法をお伝えすることで、腰痛の再発防止を防げています。
神経指圧をやってみよう
では、ここでもう少し神経指圧を身近なものにするために、実際に神経を指圧してみましょう。例えば、人差し指と親指の間にある神経を指圧してみましょう。
最初に人差し指と親指の間をさすってみると、「皮膚」があるのがわかります。次に、その間を軽く押してみてください。すると、少し硬い感触がありますよね。これは筋肉にふれています。マッサージやエステをするときは、皮膚と筋肉に圧力がかかる程度の力で体をもみほぐします。ただ、本質的に凝りを取りたければ、もう一つ「神経」を指圧できるようにしましょう。
そのためには、人差し指と親指の間に指を置き、一点に集中して強めに押してください。すると、「痛くて気持ちいい」刺激があるのがわかります。この感覚は、皮膚を介して神経を指圧したときに得られます。
次に、少しだけ体の中心に近いところを指圧してみます。例えば、鎖骨のすぐ下に指を置いてください。次に、指を使って圧をかけると「痛気持ちいい」刺激が得られます。さらに、場所を少しずつずらして、指圧をしてみましょう。すると、指圧すると痛気持ち良い箇所が複数あるのがわかります。
このように、身体の深部を指を使って「点」で押すことで、神経を直接指圧できます。
さらに、神経指圧法に関する詳しい内容については「神経指圧法の記事」について記されています。是非勉強してみてください。
腰痛に効く神経指圧法まとめ
では、当健康所が実践する神経指圧法の中で、腰痛に効くものをまとめました。実践してみるようにしてください。腰痛に効く神経指圧のポイントは「頭部」「頸椎」「肋骨と骨盤の間」「お尻周り」「太もも側面」「膝下」です。
頭部・首の神経指圧法
渡島腸部から、後頭部にかけての頭皮を指を使って、指圧するようにしましょう。自分で押して、頭頂部→後頭部→頭頂部→後頭部と繰り返し行います。この指圧を3会繰り返します。行ってみて、「痛くて気持ちいい」刺激はもちろん、頭皮が柔らかくなってきたらOKです。
自分の後頭部でへこんでいる部分を指で触って確認しましょう。次に、自分の首を前に曲げて、首関節の付け根部分を触りましょう。首を前に曲げると、首の骨が出っ張る箇所があります。これが、首関節の付け根です。
後頭部のへこみから首にかけて二本の骨が通っています、この骨の際を指や道具で押し、指圧しましょう。
もし、手で行う場合は、骨の際に指をおいたら、自分の首を傾けてください。すると、「痛くて気持ちよい」刺激を得られます。両手を使って4本の指を曲げて、左右の首の後ろにおいてから、首を左右に傾けると、広範囲に首周りの神経を指圧することができます。
肋骨と骨盤の間の神経指圧
次に、肋骨と骨盤の間にある背骨付近の神経を指圧します。
背中には、脊柱起立筋と呼ばれる太い筋肉が通っています。この筋肉の外側と内側に分けて、指圧を行います。2人1組で行う場合は、起立筋の内側も効果的に指圧できますが、一人で行う場合は、起立筋の外側を狙って指圧するようにしましょう。
立って行う場合は、肋骨と骨盤の間に片方の手の親指を当てます。次に、親指を当てたら、体を斜め後ろに反らしてみましょう。すると、痛くて気持ち良い刺激が手に入ります。少しずつ、親指を下におろしていき、広範囲に刺激をしていきましょう。
また、仰向けで行う場合は、道具を使うことで指圧できます。まず、仰向けに寝ます。次に「低反発のボール」を用意して、起立筋の外側に当てます。その状態から体を前後にゆらします。すると、低反発のボールが当たって「痛き気持ち良い」刺激が手にはいります。ボールの位置を少しずつ下にずらして、行ってみましょう。
お尻周りの神経指圧
お尻周りの指圧は「腰痛」持ちの方は必須なので、必ず覚えてください。最初に、二人一組で行う方法について解説します。まず、横向きに寝て、腰骨辺りに手を当てます。次に、親指3本分斜め下に降りて、股関節のくぼんでいる箇所に親指を立て、腰骨周りを指圧してもらいます。このように押されると、痛くて気持ちいい箇所があります。
もし、一人で行う場合は、低反発の道具(のびーるストレッチなど)を用意してください。そして、お尻周りで痛気持ちいい箇所において、体重を乗せるようにします。すると、お尻周りの神経を指圧することができます。
指圧する位置を少しずつ変えて、痛気持ちいい箇所を指圧するようにしてください。
太股外側の神経指圧
腰痛を持っている方の場合、太股の外側は非常に痛い場所です。そのため、痛みが我慢できる程度にして、指圧を行うようにしてください。二人一組の場合、横向きに寝て、太もも側面を指圧していきます。そして、膝関節側の方向に少しずつ位置を変えて指圧していきます。
また、一人で行う場合、低反発性の道具を用いて横向けに寝て行います。お尻周りの神経指圧と同様に、太もも側面の痛気持ちいい箇所に道具を置きます。そして、体重を乗せるようにすると、指圧できます。
指圧する位置を少しずつ変えて、痛気持ちいい箇所を指圧するようにしてください。
膝下の神経指圧
膝下の神経指圧を説明します。まず、脚を軽く曲げて体育座りします。次に、すねの骨の外側にそって親指で押していきます。すねの骨の外側にも、痛気持ちいい箇所があるのが体感できます。
骨の際の外側を指圧し、足首までたどりましょう。そして、足首間で行ったら、再度膝関節に戻って、すねの外側を指圧していきます。
いかがでしたでしょうか。少しの工夫ですが、指定場所の神経を指圧するだけで全身の筋肉がほぐれてくるのが体感できます。毎日10分程度は指圧した場所を行うようにしましょう。腰から下の筋肉の凝りがとれ、腰痛の症状を抑えられます。
最初の記事でも紹介しましたが、腰痛の9割以上は原因不明です。つまり、レントゲンから見た異常を取り除いたとしても、実際の症状が治ることはほとんどないのです。
だからこそ、本質的に腰痛を治すために、「姿勢」「腰方形筋の凝り」「首の後ろの凝り」「神経」を改善するようにしてください。