グルコサミンを取っても膝の痛みが治らない理由

年齢を重ねると、スポーツ選手・一般人ともに、膝の痛みに襲われるときはあります。膝の痛みの改善法としては、有名なものとして「筋トレを行う」「ダイエットを行う」「柔軟性を高める」などがありますが、その中に「薬を飲む」という選択肢もあります。

そこで、膝関節の痛みを軽減する薬として有名なものとして「グルコサミン」があります。グルコサミンの作用機序は、膝の軟骨の組織を増やすことで、膝関節の炎症を防ぐといったものです。現在でも、グルコサミン配合の薬は市販で出回っています。そして、多くの方が服用し、健康商品として根付いています。

ただ、よほどの理由がない限り、薬に頼って解決するのはオススメしません。理由は簡単であり、膝関節の本質的な痛みを解消することにならないからです。そして、膝の痛みを治すために必要なことが「膝の痛みが起こる本質的原因」を理解することです。

そのため、あなたの膝の痛みの本質を理解するようにしてください。そこで、今回は、その理由について詳しく解説し、対策方法を考えていきます。

膝組織が解消されても負担を減らしたことにはならない

まず、膝の痛みを解消するために必要な考え方として、「組織を回復させても痛みはとれない」ことをご理解ください。いくら、軟骨の組織を摂取したり、膝関節内にたまりすぎた水を抜いたとしても、膝の痛みは再発します。

この理由として、膝組織が悪くなる原因は、それ自体ではなく、普段の姿勢・神経のつまり・食事生活にあるからです。つまり、組織の悪い部分を改善したとしても、普段の生活習慣が変わらなければ、再度組織の損傷が起こってしまうのです。

例えば以下のようなものです。

姿勢からくる膝の痛み:腰椎3番目のずれにより、神経が圧迫される

背骨には、24個の骨があります。これらの骨の周辺には各内臓・筋肉につながる神経系が通っています(これらを体性神経系・末梢神経系と呼ぶ)これらの神経が圧迫されると、膝の組織への栄養分の供給と周辺の筋肉の収縮などの信号、伝達がうまくいかなくなります。

すると、脳は膝の部位を「異常」と認識します。これによって、通常より過剰の信号や体液が流れるようになります。このような結果、筋肉や血管に詰まりが起こり、痛みが発生します。

例えば、日常生活の姿勢の崩れは膝の痛みと関係します。普段の姿勢が前傾姿勢になっていれば、腰椎2・3が前方にずれます。この部位には膝関節に関わる神経が通っているため、前方にずれることで、膝関節の神経が圧迫されます。それによって、怪我をします。

つまり、普段の姿勢を変えることは、膝関節の痛みを軽減することにつながります。

神経からくる膝の痛み:神経線維自体のつまりによって、痛みが起こる

膝の痛みが起こる原因はそれだけではありません。実際には、姿勢の崩れだけでなく、神経線維自体が詰まることで、痛みが生じます。日々の生活のストレスによって、活性酸素が体内で発生します。もしくは、栄養摂取に偏りが生じると、アンモニア・悪玉菌など体内の毒素が発生します。

これによって、神経線維自体に損傷が起こります。こうした影響によって、膝の痛みを生じる可能性があります。

栄養からくる膝の痛みの発生

関節に異常が起こると、痛みや不調を防ごうとして栄養分が集まります。これは、「体液」と呼ばれます。体液の内部にはアミノ酸などの栄養素が含まれています。この栄養分が膝関節の組織の修復に活用され、痛みの回復に働きます。

しかし、現代人の食生活は精選炭水化物摂取中心の食事を摂っています。すると、膝の組織にある関節内包液に含まれる糖質量が増加するため、粘性や質が悪くなります。これによって、関節の動きに悪影響を与えます。

このように、膝関節の痛みは膝の組織の損傷ではなく、「なぜ、膝の組織が悪くなってしまったのか?」という原因を考えなければいけません。薬を摂取したとしても、上記のような原因が改善されなければ、再び組織が悪くなってしまうことを理解する必要があります。

グルコサミンが体内に吸収されない科学的な理由

さらに、グルコサミンは摂取したとしても、膝の悪くなった組織の改善につながらないもう一つの理由があります。それは、国内と海外でグルコサミンの化学構造が異なるからです。

まず、グルコサミンには「塩酸塩」と「硫酸塩」の二つがあります。二つのタイプの大きな違いは分子サイズです。塩酸塩のグルコサミンの方が硫酸塩のグルコサミンより分子サイズは大きくなります。

分子サイズが大きくなると、体内に吸収されるグルコサミンの割合が小さくなります。理由は、分子サイズが大きい物質ほど、分解するのにエネルギーを有するからです。もし、消化機能が弱い人の場合は、グルコサミンが体内で有効活用されることはありません。

塩酸塩型のグルコサミンが日本で普及しているのは、大きい分子の方が分解されにくく、品質を管理しやすいからです。しかし、物質が安定しているということは、体内で分解されにくくなり、効果が少なくなるということも理解しなければいけません。

ドイツの場合、グルコサミンは「硫酸塩」で販売されています。しかし、日本のグルコサミンは「塩酸塩」であり、日本型の塩酸塩はドイツで販売されておりません。このような事実を理解したうえで、グルコサミンの摂取を膝の痛みの解消に役立てるか検討をしてみてください。

薬の摂取だけを行ったとしても、本質的に膝の痛み解消につながりません。膝関節の痛みは、「姿勢からくる関節内の負担」「生活によって起こった筋肉などの異常」からも考慮にいれる必要があります。こうした原因を振り返り、膝の痛みを確実に直すようにしてください。

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